Review 2013 Reading

 今年久しぶりにReadingを担当することになった。私は習熟度で分けた上位者パートの生徒たちを担当することになったが、1年生の時から担当している生徒がほとんどで、私のやり方に慣れている生徒たちだった。裏返せば英語Ⅰ、Ⅱと同じやり方をしてはいけない生徒たちだった。もちろんReadingという科目は英語Ⅲではないので、やっぱり違ったアプローチをするべきだと考えてもいた。そこで詳細を扱う時間をできるだけ削減して、1.概略を掴む、2.内容をまとめる、3.正しく音読できる、4.相手に英語で説明できる、の4点に時間をかける構成にした。2パート展開だったが、試験作成が私だけだったことが幸いして、語レベルの問題はあまり問わない形式の問題を作ることができた。また、年2回パワーポイントを使って英語でのプレゼンテーションをさせることができたのもよかった点だと思う。年間の指導計画を4月に作成しておいたので、いいタイミングでプレゼンの準備を入れることができたし、また2回の内容を関連させることができた。プレゼンの練習をもっと充実させることができればよかったなぁと反省しているけど。


 今年初めてReadingのクラスで実施したのがOral Pair Summaryだった。決められた範囲の内容をペアで助け合いながら2分間英語で話し続けるという活動で、上位者パートの生徒とはいえ大学受験をしない本校の生徒たちにはハードルが高すぎると思っていたものだ。だが、実際にやらせてみたら2分間なんとか話し続けることができる生徒がほとんどでびっくり!まずはやらせてみなくちゃ分からないんだなぁと反省した。


 Oral Pair Summaryはペアで要約を作るところからスタートする。「2分間」という制約を踏まえつつ、なるべく話す英文を短くしたいので生徒は積極的に(?)要約を作る。次に新出語のみが載っている単語リストを見ながら、生徒Aは自分たちが作った要約を再現できるか練習する。このとき生徒Bは本文が書かれたプリントを見ながらヒントを与える。このヒントは単語そのものを伝えるのはNGで、日本語の意味や状況の説明などを日本語で伝えるルールになっている。そうすることで、生徒Bは生徒Aが困っている部分を認識して的確なヒントを出さなければならないし、生徒Aはヒントを手がかりに単語を思い出さなければならない。これを授業内で何度も練習させ、最後はペアごとに発表してもらった。この活動についてある勉強会の懇親会で話をしたら、先生方が随分評価してくれた。また、「その様子をビデオに撮っておいて後輩たちに見せるといいんじゃない?」とアドバイスを頂き、早速最後の発表を撮ることにした。(その後、このビデオを達セミで見て頂けたので本当にありがたい助言でした。)すべてのペアが2分間しっかり英語を話し続け、また英語を話した生徒もヘルプの生徒もお互いに達成感を感じて発表を終えてくれたのが嬉しかった。来年はもっと早い時期からこれを始めて、もっともっと「英語で何かを伝えられる自分」という実感を持たせたい。