学習者の先輩として

つい先日、18年前に教え始めた時と最近とで教え方がどう変わったのかを聞かれた。その後も気になって何度か考えていたら、ふと気づいたことがあった。いつの頃からか、英語学習者としての言葉が増えているような気がする。


おそらく、私自身教師として英語を教え始めた最初の頃は知識の伝達しかしていなかったので、英語学習についてのアドバイスや自分の経験なんか全然授業で話すことはなかった。それが今ではしょっちゅう自分自身が学習した時のことを生徒に話している。例えばある単語を紹介した時に、「なんだか覚えにくくて苦労したんだよね」とか「こういう風に理解してみたら覚えられた」みたいなことも伝えている。いつからそうなったのか覚えていないけど、授業中にそんな話をすると決まって生徒の顔が上がり、いつもとは違う表情を(いい意味だと思うけど)する。


教師として生徒の前に立っているけど、英語に関してはあくまでもNon-Native Speakerなわけだから、一学習者でしかない。だからこそ、彼らより前にその道を通った者としての言葉を伝えることも私の役目なのかもしれないと思ったりします。